YP2018

YP2018

・2018年度ヤング・ポートフォリオ(YP2018)展にて4点収蔵、10点展示されました。

会場:清里フォトアートミュージアム

会期:2019年3月21日 ~ 6月16日(日)

選考委員:川田喜久治、上田義彦、細江英公(館長)

http://www.kmopa.com/   

データベース

http://kmopa-yp.com/Opac/search.htm?s=xlHniRviA-yMGxumjv7tkpfmhzo

今回はメインビジュアルに採用していただきました。

2018と2016の全収蔵作品10点を展示。

細江英公館長に山地学芸員とともに作品を前に講評していただくありがたき幸せ。

 

 

表彰式当日はこちらを

 

以下 余談

ヤングポートフォリオは33歳の2016年にはじめて応募して購入してもらい、2017年は落選、そして応募できる最期の35歳2018年にはまた購入していただく。
2016年に購入してもらったシリーズがその後、幸運にもSTEIDL社から写真集がでることがきまった(なかなか発売されない(涙))。
もう応募はできないけれども、このことを誇りにしてやっていこう。
川田氏や細江館長も同様なことをおっしゃっていたが最初に認められた第一作というのを超えていくというのは並大抵のことではないんだろう。作家としての本当の恐ろしさはこれからはじまるのかもしれない。

 

参考までに巨匠たちの初期の有名な写真集をだした年齢を調べたけれども、ため息しかでないな。

・細江英公『おとこと女』1961(28歳)『薔薇刑』1963(30歳)・川田喜久治 『地図』1965(32歳)
・東松照明『<11時02分>NAGASAKI』1966(36歳)『日本』1967(37歳)・中平卓馬『来たるべき言葉のために』1970(32歳)
・森山大道『写真よさようなら』1972(34歳)・高梨豊『都市へ』1974(39歳)・石内都『Apartment』1979(32歳)

 

最近よく読み返している文章を転載。

 

以下 ジョン・シャーカフスキー (翻訳・秋山亮二)「プールバールを愛するすぐれた遊歩者」

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 いろいろな芸術の中で、たしかに写真はいちばんやさしい。(中略)写真家がなすことを簡単にいえば適切な場所に適切な時に立つ、そして矩形のフレームの中におさめるべきものと外にはずすべきものを決定するだけのことである。いってしまえば、そういうことである。

それを複雑な難しいものにすることはもちろん可能であり、常に試みられている。問題の恐ろしいまでの単純さから逃げ隠れる場所をいわば確保するためだが、そのおおいは十分な大きさを持たず、長続きもしない。写真の簡明なことは、シリアスな写真家がその下で生きなければならない呪いといえようか。つまり、ある一日、写真家である彼または彼女が、注意深くあろうとあるまいと、独自または伝統的な視点の持ち主であろうとあるまいと、世界がみせてくれる無限の可能性に自分がいつも目を開いているか、それとも過去の成功にしがみついているだけなのか、写真というものは冷酷なほどの公平さで歴然と示してしまうものだからである。

多くの写真家たちが、極めてすぐれた写真家たちもその中に含めて、自身のオリジナルな創作活動を10年ほどの期間で終わり、以降はその作風をくりかえすか、または集中力と感受性の劣化を比較すればそれほど気づかれることもない教師とか、ジャーナリリスト、またはキュレーターといった、なま身の隠れる部分の多い職業に引き下がることになるのも、それゆえに当然といえるだろう。独創的な仕事を10年間続けて展開することもそれだけで奇跡と呼べるものである。(後略)

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